デシベルって何だろう 聴覚障害を語る時、しばしば「デシベル」という言葉が出てきます。「音の大きさをあらわしこの数値が大きい程、聴覚障害の度合いが大きい」と概要的な説明がされますが具体的にどれ位聞こえないのか健聴者にはいまいちピンときません。 デシベルを表す数式は 「デシベル = 20×log10(被験者が聞こえた音圧/健聴者が聞こえる音圧)」 となります。 人間の刺激に対する感覚は常用対数に比例すると言われています。具体的には刺激が二倍の強さと感じたら実際には100倍、三倍と感じたら実際には1000倍となります。この常用対数をガイドとして人間が使用する各機器が作られています。したがいまして、聴覚障害者の聞こえの具合も常用対数を使い、それを表現する単位としてデシベルを用いるのです。 常用対数による計算とは、掛け算で得られる数値を足し算で得られる数値に変換する計算です。上記のように現実と感じ方に大きな隔たりがある場合には常用対数を用いるほうが計算上便利だからです。 では実際の計算をやってみましょう。 例は健聴者が聞こえを1にした場合、被験者の聞こえをその1000倍とした場合の計算です。 20×log10(被験者が聞こえた音圧/健聴者が聞こえる音圧)より 20×log10(1000/1) ★log101000の値が3ですので、 20×3 従いまして、この検査を受けた人の聴力は60デシベルとなります。 聞こえの数値を扱う場合、その数値の範囲が非常に広いために一つの例だけでは具体的な例を掲げる事が困難ですので、下記の計算プログラムにて計算を体験してみてください。 |